水草の花

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水草の花 15 



 日曜日の朝、10分前に駅に着く。
 水沢さんがギリギリに来る。

「 ごめんなさい、待たせちゃったよね。」
「 大丈夫、さっき来たところ。」

 早速、電車に乗る。
 少し混んでいる。
 水沢さんは頑張って立っている。

「 つり革、もたないの? 」
「 うん、へいき。」
( あれ? 園芸部って、きたえる必要あるのかな? )



 美術館は意外に空いていた。

 モネの風景画、優しい光を感じる。
 ルノワールの人物画、美しい光を感じる。
 セザンヌ静物画、力強い光を感じる。

 シニャックの点描画がある。

「 こんな絵を描きたいんだ。」
「 うん、すごく輝いてる。」
「 難しいんだ、あたりまえだけど。」
「 長谷川君の絵も輝いてるよ。」

 ・・・ しばらく一緒に見てまわった。


「 じゃあ、出口で待ち合わせにして、自由に見ようか。」
「 え ・・ 」
「 ゆっくり見たらいいよ、それじゃあ、あとでね。」

 それぞれ、自分のペースで見ることにした。


 絵がたくさんある。
 楽しんでくれるかな ・・・